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【『ヴィンランド・サガ』最新23巻入りの投げ込みチラシ、反響多数につき緊急特別公開】『創世のタイガ』森恒二、礼賛! 『ヴィンランド・サガ』は2セット買うべし!

19/12/07
自宅に1セット、仕事場に1セット、何冊あっても良いと語る森恒二先生が『ヴィンランド・サガ』への溢れ出す想いを語ります!
──ここが最高 その①トルフィン最強伝説からの死にイズムがヤバい! 森恒二

主人公の父親・トールズが史上最強の戦士だったっていう設定が天才的すぎますよ先生!
②巻は本当にすごい巻なんだよね、何回読んでもここでグッと掴まれる。序盤でトルフィンから目が離せないのは、彼が“史上最強の戦士”トールズの息子だからでしょ。「史上最強戦士の遺伝子、いつ爆発するの!?」「トルフィンはどう成長するの!?」……で、気付いたら⑧巻くらいまで読んじゃってる。『ヴィンランド・サガ』何周も読んでるのに(笑)。
そして⑧巻といえば、アシェラッド。死に様が本当にいいんだよね。男は死にたがりだから、こういうカッコいい死にざま見せられたらグッと来ない訳がない(笑)。トールズ、ビョルン、アシェラッド……。

こんなの思いつけないですよ幸村先生……!!!



──ここが最高 その②⑬巻の「死を超えるものが欲しい」って台詞がヤバすぎる。 森恒二

幸村先生の描くキャラクターには『プラネテス』の時からやられっ放しなんだけど、これ!! このセリフが本当にヤバいんだよ……。『プラネテス』の主人公のハチマキって、どちらかと言えば凡才な方だと思うんだけど、極端な性格・怒りっぽい所とかも含めて俺にすごく似てるんですよ(笑)。極端な人間ほど折れやすいから、挫折を歯を食いしばって乗り越えるハチマキにはすごく共感してしまって。読んでて何回も泣かされたんだよね。だから悔しくて(笑)。幸村先生には「もうやられないぞ」と思ってヴィンランドを読んでいたはずなのにこのセリフで号泣させられてしまうという(笑)。
実は漫画に挫折して“何のために生きているのかわからない”トルフィンみたいな状態が5~6年あったんだけど、その頃に同じようなことを思ってたんだよね。だから激しく共感してしまって……。何でこんな台詞が出てくるんですか、幸村先生!!! こんな嬉しさはないですよ。幸村先生は俺に向けて漫画を描いているんじゃないかって思う(笑)。魂が通じ合ってるんじゃないかと(笑)。全国の読者もそう思って読んでると思うんですよ。

『ヴィンランド・サガ』は、読者にあてられたラブレターみたいな漫画なんだよね。……最高。



──ここが最高 その③ヒルドが登場した時、幸村誠先生には一生ついていこうと思った。 森恒二

ヒルドというキャラクターは凄くって、幸村先生は彼女の事を、単なるトルフィンへの監視役として描いてはいないと思うんだ。実は幸村先生自身に対する監視役としての役割も与えられているんじゃないかと思っていて……。作中、ヒルドはトルフィンに対し“自分の復讐のために剣を抜くなら、私はお前の頭をブチ抜くぞ”と迫るけど、これって厳しい読者が幸村先生に対して思ってる事ですよね? 「トルフィンが再び剣を抜くんだったら、俺たち読者が納得するだけの理由を出さないと許さんぞ」と。
自分を縛る、読者の代弁者になるキャラクターなんて普通は出さないでしょ。作品のハードルが相当上がってしまうし、より緻密な構成が求められてくるから。⑭巻・⑮巻で、トルフィンも読者も爆発したいところが何回もあるんだけど、幸村先生は我慢の相撲を取っていて、その上でこんなキャラクターを出してくるんだからこれはもうわかってやっているよね。この(⑯巻 P.185の1コマ目の)トルフィンの顔なんかは、厳しい読者の目線を突きつけられた時の幸村先生の顔なんじゃないかと思えてくる(笑)。
その視点で読むと、ヒルドのいう「お前の生きざまを見届けてやる」って姿勢は、読者に「期待は裏切らないから最後まで見届けてくれ」と言っているようなものじゃない。⑬巻で号泣した俺の涙を裏切らないラストを用意して待ってくれている、というか(笑)。

やっぱり幸村先生は生半可じゃないです。



森恒二が3セット目の購入を検討中!! 愛してやまない『ヴィンランド・サガ』最新23巻、絶賛発売中!


幸村誠、『創世のタイガ』を語る!


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